GMTex® ファブリック強化熱可塑性プラスチック
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製品の特徴
GMTex®とは
GMTをベースに、さらに高い耐衝撃性、強度、耐久性が求められる部品の要件を満たすために開発されたのがGMTex®です。この高性能熱可塑性コンポジット材は基材のPP(ポリプロプレン)、PA(ポリアミド)ならびに、TPP(熱可塑性ポリエステル)をランダムなガラス繊維と、ガラス織物で強化して製造されています。 その結果、極めて優れた機械特性をもつ革新的な材料が誕生しました。GMTex®は成形が可能で、鉄、アルミニウム、マグネシウム合金等の代替として、またはGMTの強化材として使用されています。 たとえばGMTが自動車部品の準構造部材(インストルメントパネル、テールゲート、シート等)に使用されているのに対し、織物と多層繊維で強化されたGMTex®は主に構造部材(フロントエンド、バンパービーム)に使用されています。GMTex®の最大幅は1m、厚さは2.5-5,5㎜です。
GMTex®の採用事例
自動車
三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズは、ガラス長繊維マット強化熱可塑性樹脂複合シート(GMT)の開発・製造に携わってきました。特に自動車業界の車両軽量化において、当社製品は重要な役割を果たしています。 GMTは独自製法のガラス繊維マットにポリプロピレンを含浸させて製造します。その結果、エネルギー吸収性に優れ、破片飛散のない優れた破壊挙動を併せ持つ材料が生まれます。 GMTにガラス織物を追加したGMTex®は、自動車の構造部材に幅広く使用されています。自動車業界が求める高水準の耐衝撃特性を満たし、これまで金属でしか実現できなかった部品の樹脂化が可能となっています。 また、三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズでは超軽量熱可塑性樹脂素材SymaLITE®も製造しています。SymaLITE®は、ガラス繊維とポリマー繊維からなるフリースで、ロール状または板材でお客様に提供しています。その後、低圧プレス成形により3次元デザインのパーツに加工されます。
構造部材
GMT・GMTex®は、金属の代替として構造部材・準構造部材に使用されています。バンパーブラケット、バッテリーケース、フロントエンドなど数多くのパーツが既に量産されています。金属を使用せず、コンポジット材のみでパーツを生産することが可能です。これは繊維強化熱可塑性プラスチックの優れた機械特性、寸法安定性、衝突特性によるものです。GMT/GMTex®を使用することにより、軽量化、工数削減が可能で、デザインの自由度も上がります。