PRODUCT NAME

柔軟性とガスバリア性を兼ね備えた熱可塑性ポリマー 新規アセチル系ポリマー(開発品)

素材
  • 機能性樹脂
機能
  • その他サービス
  • 軽量化
  • KAITEKI空間
部品
  • 機構・構造部品
  • 内装
マーケット
  • 日本
三菱ケミカル株式会社
FEATURES

製品の特徴

ガスバリア性、柔軟性

ソアノール™(EVOH樹脂:エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂)はプラスチックでは優れたガスバリア性を有し、賞味期限延長を目的とした食品包装材、ガソリンタンクなどに広く採用されています。ソアノール™は融点が高く、結晶性を持ち、「硬い」と言う特徴も有しています。 この度新規開発した「新規アセチルポリマー」はそのEVOH樹脂の持つガスバリア性とソアノール™とは逆のエラストマーレベルの「柔軟性」を兼ね備えた熱可塑性ポリマーです。 ソアノール™同様、溶融押出による成形が可能で、共押出によるバリア層の形成だけでなく、これまで難しかったポリマーブレンドによる他樹脂への性能付与も可能です。

柔軟性データ
物性表

ポリマーブレンドによる材料改質

他のポリマーとブレンドすることで、ベースポリマーへの改質効果が期待できます。 例えばPA6中にブレンドさせることで、ガスバリア性を損なうことなく柔軟性を付与できます(図1)。 またABSにブレンドすることで、ポリマーの持つ耐薬品性をABS成形品に付与することが可能です(図2)。 このように様々なポリマーへの応用も期待できます。 想定用途例)有機液体・気体の輸送パイプやチューブ 製品の柔軟性を維持・向上させ、さらにバリア性や耐薬品性の付与が期待できます。

PA6ブレンド
図1 PA6への柔軟性付与
ABSブレンド
図2 ABSへの耐薬品性の付与

粘弾性、制振性

常温付近の温度領域で粘弾性(tanδ)のピークを示します。 この性質の応用例として、室温における制振性能発現の評価を行いました。 CFRPボードに新規アセチル系ポリマーのフィルムを張り合わせることで、CFRPボード単体と比較しハンマリング時の振動が速やかに減衰することが確認されたことから、制振材料としての利用が期待されます。 想定用途例)エンジンカバー フードインシュレーター 振動を伴う場所へ使用する樹脂部材へ制振性能付与が期待できます。

tanδ
ハンマリング試験データ
SOLUTION

次世代自動車関連技術
へのソリューション

この製品は、「つながるクルマ」」「自動運転&安全」「快適室内空間」「電動化」 「軽量化」 「サスティナビリティ」の6つのキーカテゴリーに対しニーズに応えます。

  • 快適室内空間
    <ニーズ>
    静音性、高機能ディスプレイ、高意匠性、衛生 / 抗菌 / 抗ウィルス、高触感
  • 軽量化
    <ニーズ>
    CFRP採用拡大、GF軽量コンポジット、発泡成形材、低コスト量産加工技術、透明グレージング、接着 / 接合技術、マルチマテリアル
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